インド南部カルナタカ州マンガルールで19日、移民に関する法改正に抗議するデモ隊と警官隊が衝突して警官隊が発砲し、PTI通信によると、2人が死亡した。改正法が11日に議会を通過して以降、抗議デモは全国に拡大しており、発砲による死者はこれまでに少なくとも6人となった。
PTIなどによると、デモ隊は警官隊に投石し、警察官約20人も負傷した。北部ウッタルプラデシュ州ラクノーでも銃撃により1人が死亡したが、通行人とみられ、警察は発砲を否定している。
改正されたのは国籍法で、イスラム教徒が多数派のパキスタン、バングラデシュ、アフガニスタンからの移民のうち、イスラム教を除く六つの宗教の信徒には、宗教的迫害を理由とする場合、インド国籍を与える内容。
差別との批判や移民流入への懸念が広がっているが、モディ政権は差別的意図を否定、平静を呼び掛けている。安倍晋三首相の15日からのインド北東部訪問も、治安悪化を理由に延期された。(共同)