ソフトバンクグループが出資するカナダのリチウム鉱山開発会社、ネマスカリチウムは23日、資金繰りが悪化したとして、日本の会社更生手続きに相当する企業債権者調整法の適用を裁判所に申請すると発表した。
ソフトバンクは昨年4月、ネマスカリチウムへの出資を発表し、最大9・9%の同社株式を保有すると説明していた。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)電子版によると、ソフトバンクの出資額は9910万カナダドル(約82億円)。
ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は発表当時、電気自動車の電池材料であるリチウムの需要拡大を見込み「グループの戦略上、極めて重要な一手」などと述べていた。しかし、FTによると、オーストラリアを中心に鉱山開発が進み、供給増の見方から相場が落ち込んでいるという。(共同)