病院贈収賄事件 関係先の会社員を書類送検





大阪府警の家宅捜索を受けた岸和田市民病院=5日午前(恵守乾撮影)

 大阪府の岸和田市民病院(同市)の花粉症の研究をめぐる贈収賄事件で、大阪府警捜査2課は24日、一般社団法人の代表理事と共謀して医師に現金を支払ったとして、贈賄容疑で、研究で使用する粘着クリーナーを販売する会社「ニトムズ」(東京都)の30代の男性社員を書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。

 書類送検容疑は4月、同病院と一般社団法人「医療健康資源開発研究所」(同)の代表理事、小嶋純容疑者(63)=贈賄容疑で逮捕=が進めていた共同研究に絡み、小嶋容疑者と共謀し、同病院呼吸器センター長で医師の加藤元一容疑者(62)=収賄容疑で逮捕=の口座に、賄賂として現金20万円を振り込んだとしている。

 共同研究はニトムズが販売する粘着クリーナーで、着衣についた花粉を除去した際の花粉症の改善効果を調べる内容。捜査関係者によると、男性社員は共同研究の担当者で、ニトムズから小嶋容疑者に業務委託費として310万円が支払われていたという。

 府警は、小嶋容疑者が加藤容疑者に共同研究を持ちかけ、加藤容疑者が病院内の倫理委員会で研究の承認などが円滑に進むように便宜を図ったとみている。



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