辺野古移設工期「9年3カ月」、防衛省が修正





米軍普天間飛行場の移設先として、埋め立てが進む沖縄県名護市辺野古の沿岸部=13日(小型無人機から)

 防衛省は25日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先である名護市辺野古沖の軟弱地盤改良の技術的検討を行う有識者会議の第3回会合を開いた。同省沖縄防衛局の担当者は、地盤改良工事が必要となったことなどから、当初5年と見積もっていた工期を9年3カ月に修正し、同会議に報告した。

 関連手続きを終えて飛行場が使用可能になるまで8年としていた期間は12年に延び、2030年代以降にずれこむことが確実となった。日米両政府が「2022年度またはその後」と合意した普天間飛行場の返還時期は大幅に遅れる。

 また、「3500億円以上」としていた総工費の試算が9300億円に膨らむことも報告。このうち1000億円を地盤改良に費やす。

 河野太郎防衛相は防衛省で記者団に「普天間飛行場の危険性を早く除去するために工事が必要だ」と述べ、移設を推進する考えを改めて示した。

 技術検討会は今後も会合を開き、検証結果をまとめる。防衛省は結果を踏まえ、今年度中にも県に地盤改良工事のための設計変更を申請する方針。県は許可しない構えで、法廷闘争に持ち込まれる公算が大きい。



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