大阪市発注の公共工事の入札をめぐる官製談合・贈収賄事件で、加重収賄罪などに問われた元市建設局職員、青木伸一被告(46)の論告求刑公判が26日、大阪地裁(大寄淳裁判長)で開かれた。検察側は「入札の公正を大きく害する犯行」として懲役4年を求刑、弁護側は執行猶予付き判決を求めて結審した。判決は来年2月21日。
検察側は論告で、同市中央区の電気工事会社「アエルテクノス」の実質経営者だった男(48)=贈賄罪などで有罪確定=から入札情報を提供した見返りとして、飲食接待を受けたほか、現金を受け取ったと指摘。癒着関係は4年近くと長期間におよび、賄賂の総額は900万円を超えるなど、「賄賂収受は常態化していた」と犯行の悪質性を強調した。
論告によると、青木被告は、平成26年12月~30年9月に開札された計29件の市発注の工事で、男に対して工事費などの情報を不正に提供。謝礼として、男から現金計435万円や自動車(販売価格約410万円相当)などを受け取ったとしている。