【中央日報】 日本、米国と協力して有人月探査始動…韓国はいつごろ? [01/02]
昨年9月に日本を訪問した米航空宇宙局(NASA)のジム・ブライデンスタイン長官が日本政府にこのような提案をしたということだ。
「宇宙崛起」を前面に掲げて宇宙開発の拡大を続けている中国を牽制(けんせい)するためだ。
こうした中、韓国の月探査計画は霧の中でさ迷っている。
日本の宇宙飛行士が月面に降り立つのは2025年以降になるものとみられる。計画が実現すれば日本は米国に次いで2番目に月に人類を送った国になる。
過去、米国は「アポロ計画(1961~72年)」により、12人の宇宙飛行士を月に送ったことがある。「宇宙覇権」を主張しているドナルド・トランプ政権は昨年5月、「再び有人月探査を始める」と発表した。いわゆる「アルテミス計画」だ。
日本も積極的だ。毎日新聞は昨年5月、訪日したトランプ大統領に安倍晋三首相のほうから先にアルテミス計画への参画検討を提案したと伝えた。その後、ブライデンスタイン長官は昨年9月に日本政府の宇宙政策委員長である葛西敬之・JR東海名誉会長と非公式で面会した。
この席でブライデンスタイン長官は「日米の宇宙飛行士が肩を並べて月面に立つ考え方を視野に、前向きな検討をお願いする」と要請したという。
米国は2024年に男女宇宙飛行士2人を初回月面着陸要員として送り、その後毎年有人探査を展開する予定だ。アルテミス計画には月基地建設と「ゲートウェイ(Gateway)」と呼ばれる月軌道宇宙ステーションの建設まで含まれる。
ゲートウェイは、火星探査などさらに遠くの宇宙に向かう時に中間基地の役割も果たす。結局、天文学的な費用がかかるほかなくなる。米国が日本にラブコールを送る重要な背景だ。
日本は、ゲートウェイ技術・機器の提供に必要な予算だけで2024年までに2130億円が必要だと推算している。宇宙飛行士を月に送る費用を考慮すれば、予算は雪だるま式に増える可能性がある。
中国は昨年1月に無人探査船「嫦娥4号」を世界で初めて月の裏面に着陸させた。月の裏面は深いクレーター(隕石クレーター)が多く、探査船の着陸が難しいため地球との通信も制限される。それだけ中国が多くの資金を投じて難関を克服する技術力を確保したという意味だ。
韓国航空宇宙研究院未来技術研究所のチュ・グァンヒョク所長は「日本もこれまで有人月探査を夢見てきたが、予算と技術力の問題で着手することができないでいた」とし「結局、日米両国が経済的・国際安保的な側面で利害が一致した」と分析した。
韓国が当初、今年までに月探査軌道船を送ることにしていた計画は2022年7月に延長されている。技術力不足や搭載体の重量超過、燃料不足などが問題だ。韓国の無人探査船が月軌道を回る方法も「円軌道→楕円軌道→円軌道」と修正が繰り返されている。
建国(コングク)大学航空宇宙工学科のイ・チャンジン教授は「2030年までに無人月面着陸船を送るという計画も『推進状況を見守りながら行う』という条件付きに変更された」とし「政権が変わるたびに日程がゴムひものように伸びたり縮んだりしながら生じた副作用」と話した。
中央日報/中央日報日本語版
2020.01.02 07:01
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