ボルトン氏、弾劾裁判の「証言応じる」実現ならトランプ氏に打撃も





ボルトン前大統領補佐官(AP)

 【ワシントン=住井亨介】ボルトン前米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は6日、トランプ大統領のウクライナ疑惑をめぐる弾劾裁判で、議会上院から召喚状で証言を求められれば応じると表明した。疑惑解明を訴える野党・民主党は政権中枢を知るボルトン氏らの証言を要求しているが、早期の無罪判決を目指す与党・共和党が拒否。裁判の主導権は上院多数派の共和党が握っており、証言実現には高いハードルとなっている。

 トランプ氏は、今年11月の大統領選を有利にするため、民主党の有力候補であるバイデン前副大統領に関する調査をウクライナ政府に求めた疑いがもたれ、権力乱用などを理由に昨年12月に下院で弾劾訴追された。

 下院公聴会では、トランプ政権が軍事支援凍結でウクライナ政府に圧力をかけたとの証言が相次いだが、ボルトン氏は支援凍結に批判的だったとされている。ボルトン氏はトランプ氏の判断などについて知る立場にあったとみられており、証言内容によってはトランプ氏に打撃になる可能性もある。

 弾劾裁判は、証人をめぐる与野党の対立で開始日程が決まっていない。ボルトン氏は6日の声明で「上院が証言を求める召喚状を出せば応じる」と表明。これを受けて民主党上院トップのシューマー院内総務は上院本会議で、召喚状に反対すれば「隠蔽に関与することになる」と共和党議員を牽制した。



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