埼玉県川口市のJR川口駅前で13日、成人式に合わせ、1964年の東京五輪で使われた聖火台に新成人らが点火するイベントが開かれた。同市が「五輪イヤーに新成人となる若者に、一生に一度の思い出をつくってほしい」と実施した。
成人式の実行委員4人と奥ノ木信夫市長がトーチで点火。鮮やかな炎が上がると、集まった市民ら約2000人から拍手が起こった。点火した塩谷さや香さん(20)は「成人した年に、地元で特別な体験ができてうれしい。五輪が楽しみ」と話した。
聖火台は58年に東京で開催されたアジア競技大会のために市内の鋳物師の親子が製造し、東京五輪でも使用。2014年まで旧国立競技場にあったが、競技場の解体後は震災復興の象徴として、宮城、岩手、福島の各県で展示。昨年、約60年ぶりに川口市に戻り、駅前に設置されていた。