政府は14日、天皇、皇后両陛下が今春にも、英国を訪問される方向で調整を進めていると発表した。日程などの詳細は今後、両国間で調整する。実現すれば、昨年5月の天皇陛下の即位後、両陛下の初めての海外ご訪問となる。
菅義偉(すが・よしひで)官房長官が同日の記者会見で、英国側から招請があったことを明らかにした上で「第2四半期(4~6月)を目途に調整を進めていく」と説明した。
英王室も同日、ホームページで声明を発表。訪問はエリザベス女王の招待によるもので、両陛下はロンドン郊外のウィンザー城に滞在されるとしている。同国には平成10年、在位中の上皇ご夫妻が国賓として招かれ、宮中晩餐(ばんさん)会などに臨席された。
両陛下はともに英国のオックスフォード大に留学された経験がある。長女の敬宮(としのみや)愛子さまも一昨年、同国の名門私立イートン校のサマースクールに参加されるなど、天皇ご一家と同国との関わりは深い。
療養中の皇后さまの海外訪問は、皇太子妃時代の27年7月にトンガを訪問されて以来、5年ぶりとなり、側近は「慎重な準備をしてお支えしたい」としている。