イラン司令官殺害 トランプ氏の説明に疑問の声 国防長官と食い違い 





トランプ大統領(AP)

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領がイラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害した理由について「4カ所の米大使館」の爆破を画策していたためと説明したことに対し、疑念の声が浮上している。政権の別の閣僚らがトランプ氏の発言の確認を避けるなどしているためだ。野党の民主党は「本当に今のタイミングで殺害する必然性があったのか」などと疑問を呈するなど、問題は今後も尾を引く可能性がある。

 問題の発言は、トランプ氏が10日、FOXニュースの番組に出演した際に飛び出した。トランプ氏は、バグダッドの米大使館がソレイマニ司令官による「差し迫った脅威」にさらされていたと述べた上で、番組の司会者に追及される形で4つの米大使館が狙われていたと主張した。どこの大使館かは明かさなかった。

 しかし、エスパー国防長官は12日、CBSテレビの番組で、4カ所の米大使館が狙われていた根拠となる情報を「見ていない」と指摘。先週に閣僚らが議会で行った非公開の説明会でも関連の情報は提示されなかったという。

 一方、ポンペオ国務長官は13日、西部カリフォルニア州での講演で、司令官の殺害はイランへの抑止力を再構築するための戦略の一環だったと強調した。

 トランプ氏は13日のツイートで、攻撃は「差し迫っていた」と改めて主張しつつ、「それは大した問題ではない」とし、米国に危害を加えてきた司令官を殺害した意義の方が大きいと訴えた。



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