栃木県は15日、令和2年度当初予算編成で財政課長から各部局への内示を行った。人件費や着工済みの公共事業費など、政策的判断によらない経常的な歳出総額は5885億8千万円。前年度内示比3・6%増で、2年連続の増加となった。昨年10月の台風19号被害の復旧費が全体を押し上げている。
歳出のうち投資的経費は53・6%増え519億円。河川の改良復旧など、国の補助を受ける事業費が3・5倍の273億円に膨らんだことが大きい。一方、県単独事業は246億円と11・5%減少。県総合文化センター(宇都宮市)の改修工事が完了し、新食肉センター(芳賀町)も完成するためだ。
消費的経費は0・5%増の5365億円と、ほぼ横ばい。消費税率引き上げに伴い税交付金が増えたが、貸付金は減少した。人件費は0・1%減の1984億円、公債費は1・5%減の1024億円。
歳出から公債費と地方消費税関連を除いた「実質一般歳出」は4021億8千万円で、3・1%増。これも2年連続で増加した。
今後、政策的判断を伴う歳出の知事査定などを経て来月7日に当初予算案が公表される。今年度当初予算は前年度比0・2%増の8052億9千万円だった。