いじめで府中市に賠償命令 「学校側が闇に葬った」


 小学生の時にいじめを受け、教職員らが必要な措置を取らなかったため、心的外傷後ストレス障害(PTSD)になったとして、20代女性が、小学校設置者の東京都府中市に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は、請求を棄却した1審東京地裁立川支部判決を取り消し、約750万円の賠償を命じた。学校側の過失とPTSDの因果関係を認め、「いじめ問題を封印して闇に葬った」と批判した。

 高裁の野山宏裁判長は、校長と学級担任が、女性を診断した医師から「PTSDの原因はいじめ」と説明されたのに「ふざけ合っていた」と反論し、全く受け入れようとしなかったと指摘。こうした対応の過失で、現在までPTSDが長期化していると認めた。

 判決によると、女性は小学5年のころから、同級生に蹴られたり、持ち物を隠されたりし、バケツの水を頭からかけられるいじめを受けた。やがて登校できなくなり、6年の時にPTSDと診断された。



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