米国から大麻を密輸したとして大麻取締法違反などの罪に問われた元五輪代表のプロスノーボーダー、国母(こくぼ)和宏被告(31)の判決公判が28日、東京地裁で開かれた。村田千香子裁判官は「大麻との関わりの深さは顕著」として懲役3年、執行猶予4年(求刑懲役3年)を言い渡した。
判決は、輸入した大麻の量が多い上、10年以上大麻を常用していたことから「再犯のおそれも否定できない」と指摘。一方で前科がなく、妻に支える意思があるなどとして執行猶予が相当と判断した。
村田裁判官は「スノーボードで素晴らしい功績を残しながら残念。事件ではなく、スノーボードで注目してもらえるよう今後自らの行動を律してほしい」と説諭した。
判決によると、国母被告は平成30年12月に知人の男と共謀し、米国から大麻製品約57グラムを隠した国際スピード郵便を東京都内へ発送、同月31日に成田空港に到着させて密輸した。
国母被告は2006年トリノ冬季五輪、10年バンクーバー冬季五輪に出場。バンクーバーではズボンを下げてはく「腰パン」を選手団の公式服装で行い、問題視された。