NY株603ドル安 半年ぶり下げ幅 新型肺炎を警戒、円高進む


 【ワシントン=塩原永久】1月31日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は、前日比603・41ドル安の2万8256・03ドルと約1カ月ぶりの安値で取引を終えた。新型コロナウイルスによる肺炎拡大に警戒感が強まり、昨年8月以来ほぼ半年ぶりの下げ幅となった。ニューヨーク外国為替市場の円相場も午後5時現在、1ドル=108円27~37銭と前日比62銭の円高ドル安となっている。

 米国務省が30日に出した中国への「渡航中止」勧告を受けて、米航空大手が31日、中国便の全面休止を発表。観光や生産への影響が広がり、中国や世界経済を下押しする恐れが強まってきたとみて、投資家がリスク回避の姿勢を強めた。

 米企業で発表が本格化している昨年10~12月期の業績は堅調だが、この日発表された米シカゴ地区の製造業の景況感を示す指標が市場予想を下回り、売りを誘った。

 個別銘柄では、石油大手エクソンモービルや重機大手キャタピラーの下落が目立った。好決算が好感されたアマゾン・コムは大きく上昇した。

 ハイテク株主体のナスダック総合指数は147・99ポイント安の9150・94。



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