2日投開票の京都市長選は、与野党5党が相乗りで支援した現職の門川大作氏(69)が4選を果たした。京都市長選や京都府知事選では、国政で対立する与野党が、「非共産」の旗印の下に手を組んできた。ただ、今回は危機感を募らせた陣営が、これまでにないほど過剰に「非共産」を訴える選挙戦を繰り広げた。
「共産党は空前の運動量で挑んでくる」
1月19日の告示日、元京都市議で公明党の竹内譲衆院議員はこう訴え、支援者らの引き締めにかかった。
選挙中には河野太郎防衛相も京都入り。街頭に立ち、「共産主義の政治を日本に持ってきてはならない」と有権者に訴えた。門川氏を推薦した国民民主党と立憲民主党の地元選出の国会議員もマイクを握って「非共産」を呼びかけ、支持を訴えた。
さらに地元紙などには「京都に共産党の市長は『NO』」と広告を掲載。市長選とは直接関係がない府北部の議員も、京都市内で活動させるなどまさに「総力戦」で臨んだ。
このような選挙戦を繰り広げた理由は主に2つある。今回の構図が次点の共産推薦候補に951票差まで迫られた12年前の門川氏の初当選時と似ていたことと、一昨年の知事選にも出た共産などが推薦する候補の知名度を陣営が警戒したためだ。
京都府政は昭和53年まで7期28年の長きにわたり革新系の蜷川虎三氏が担い、市政でも40~50年代は共産が支援する候補が当選した実績がある。市議会では今でも自民党に次ぐ第2会派を構成している。
選挙戦終盤には京都市内で新型コロナウイルスの感染者が発生したことで、陣頭指揮を執る門川氏が選挙の前面に立てないこともあり、陣営は危機感を募らせた。ただ、「逆に団結した」と陣営幹部は打ち明ける。「とにかく勝ちきったことを喜びたい」と勝利をかみしめ、安堵(あんど)の表情を浮かべた。