【北京=三塚聖平、香港=藤本欣也】中国国家衛生健康委員会は4日、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染者が、中国本土で2万438人、うち死者は425人に上ったと発表した。感染者は前日から3235人増えた。1日当たりの感染者の増加数が3千人を超えるのは初めて。感染が疑われる事例も2万3千人を超えており、感染拡大に歯止めがかかっていないことが鮮明となった。
香港政府によると、新型コロナウイルスによる肺炎を発症していた香港の男性(39)が4日、死亡した。香港では初の死者で、中国本土以外ではフィリピンに続いて2人目。
中国本土で3日に確認された新たな死者は64人で、全員が湖北省だった。同省では突貫工事で病院を建設するなど、治療態勢の立て直しが急ピッチで進められている。
中国では3日に春節(旧正月)の大型連休が明けており、今後各地で感染者増の恐れが指摘されるなど、当局や市民の間でも警戒感が広がっている。