海上保安庁は5日、東京・小笠原諸島の西之島を4日午後に上空から観測した結果、噴火は約5秒間隔で繰り返しており、噴煙は約2700メートルまで上がっていたと発表した。海保による上空観測は昨年12月に噴火が確認されて以降5回目で、噴煙は最も高い。溶岩流の海への流入も継続。島の面積が拡大しているとみられる。
海保によると、今回の観測では、西之島の南約9キロで、海水がごく薄い黄緑に変色しているのを確認した。海中で火山活動が起きているのが原因とみられ、付近の船舶に注意を呼びかけている。
溶岩は西之島の北岸から東岸にかけ扇形になって海へ流入していた。溶岩流の先端部分では水蒸気が上がっていた。観測機に同乗した西之島の活動に詳しい東京工業大火山流体研究センターの野上健治教授は「噴火は活発な状態で、マグマの上昇も続いている。溶岩流はしばらく続く」とのコメントを出した。