米国に地盤を置く「ビッグスリー」と呼ばれる自動車大手3社の苦戦が鮮明になっている。2019年の世界販売台数は軒並み前年から10%程度減少した。注力してきたスポーツタイプ多目的車(SUV)の販売競争が激化したためだ。19年12月期決算が6日出そろい、実績が判明した。
ゼネラル・モーターズ(GM)が8・0%減の771万8千台で、フォード・モーターは10・0%減の538万6千台、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は8・8%減の441万8千台だった。
主力の北米市場では日本やドイツ勢がSUVを積極的に投入し、3社は値引き頼みの傾向が強まっている。中国などでは環境性能や燃費に優れた電気自動車(EV)や小型車の出遅れが響いた。
19年12月期の売上高は3社とも前期と比べ減少した。最終利益も、事業売却益を計上したFCAを除く2社が減益だった。(共同)