静岡県は10日、リニア中央新幹線建設の環境への影響を検証する県専門部会の合同会議を開いた。南アルプストンネル掘削時の残土の処理方法などを巡り、県側の有識者とJR東海の担当者が意見交換した。
県側は、JR東海が候補地として示した残土の置き場は、周辺からの土砂崩れで被害を受ける可能性があると指摘。同社の担当者は「意見を踏まえて再度検証したい」と答えた。
リニア工事では県とJR東海が対立している。県は昨年、大井川の流量減少対策などの論点を47項目にまとめて同社に送付しており、同社が順次回答している。会議には国土交通省鉄道局の担当者もオブザーバーとして参加した。
リニア中央新幹線は沿線各都県で工事が進む中、静岡県内のみ本格着工できていない。