電通グループは12日、令和元年12月期の連結業績予想を下方修正し、最終損益が従来の62億円の黒字から808億円の赤字に転落すると発表した。営業損益は33億円の赤字(従来予想は609億円の黒字)になる。通期の最終損益赤字は平成21年3月期以来で、営業赤字は13年11月の上場以来初めて。競争激化などによる中国やオーストラリアの事業不振が影響した。
電通グループが元年12月期の業績を下方修正するのは昨年の8月、12月に続いて3回目。海外の不振を踏まえて事業の将来性を見直した結果、ブランド価値に当たる「のれん代」を減損処理して約701億円の損失を計上することになった。
米国企業の買収費用が想定よりも増加したことも影響した。売上高に当たる収益は1兆348億円から1兆478億円に引き上げた。