シリアのアサド大統領は17日、テレビ演説し、反体制派の最終拠点である北西部イドリブ県への進軍を「継続する」と宣言した。反体制派を支援するトルコは、同国軍が展開するイドリブ県から今月中に撤退するようアサド政権軍に求めていたが、アサド氏は衝突も辞さない姿勢を鮮明にした。
シリア内戦では政権軍がロシアを後ろ盾に攻勢をかけ、1月下旬以降、要衝や主要道路を相次いで制圧。アサド氏は演説で全土奪還は「早かれ遅かれ」実現するとし「来る戦いに備えなければならない」と述べた。
政権軍は、イドリブ県に隣接する北部アレッポの周辺地域も掌握を進め、国営シリア・アラブ通信によると、内戦の影響で閉鎖されていたアレッポ国際空港で19日から首都ダマスカスとの便の運航が再開される予定。(共同)