加工食品のオーナー制度などを展開し多額の資金を集めて破産した「ケフィア事業振興会」について、警視庁生活経済課は18日、出資法違反(預かり金禁止)の疑いで元代表、鏑木秀弥容疑者(84)ら9人を逮捕した。破綻の数年前から出資金を配当に充てる自転車操業状態だったとみられ、同課は詐欺容疑も視野に全容解明を進める。
破産管財人の発表では、同社や関連会社は約3万人から集めた計約1000億円が未返済となっている。
関係者によると、振興会は会員制通販サイトを運営し、関連会社「かぶちゃん農園」などで作った食品を販売。平成24年ごろから加工食品事業などでオーナー制度を展開、1口数万円で商品のオーナーになれば振興会が約半年後に商品を買い取る形で、元本に約10%の利息を上乗せするとしていたが30年9月、複数の関連会社とともに東京地裁に破産を申請、手続きが開始された。