北九州市は19日、昨年11月から進めていた特定危険指定暴力団工藤会(同市小倉北区)の本部事務所の解体作業が終了し、跡地の所有権が福岡県内の民間業者に移されたと明らかにした。最終的に、市内で生活困窮者支援に取り組むNPO法人「抱樸(ほうぼく)」が買い取り福祉施設が整備される。
本部事務所は鉄骨4階建てで、JR小倉駅から約2キロ離れた約1750平方メートルの敷地にあった。頂上作戦後、暴力団対策法に基づく使用制限命令を受け「空き家」状態だった。
市によると、今月18日に建物の解体作業が終わり、県公安委員会は事務所の使用制限命令を解除。19日に公益財団法人「福岡県暴力追放運動推進センター」(福岡市)を介し、民間業者に跡地の所有権を移した。跡地は年内に抱樸が買い取り、子ども食堂の運営や高齢者の居場所づくりに取り組む福祉施設を令和4年にも開業する予定。