河野太郎防衛相は21日の記者会見で、新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客支援に当たる自衛隊員の一部について、防護基準を引き上げ、装備を強化したと明らかにした。「隊員の安全面に配慮するためだ」と述べた。船内の検疫態勢に不備があるとした感染症専門医の告発も踏まえたと説明。ただ専門医の指摘内容への評価は避けた。
引き上げ対象は、クルーズ船で医療活動に従事する自衛官約50人のうち、薬の仕分けを行う薬剤官。乗客との接触が多い医官や看護官は高い基準が適用されていたが、薬剤官は接触が少ないことから基準を低く設定していた。従来のマスクと手袋に加え、医官らと同様、ガウンとヘアキャップを着用する。