中国本土の感染者7万6000人超 WHO調査団が武漢入りへ



新型コロナウイルス蔓延の震源地となった中国・武漢の住民=21日(ロイター)

 【北京=三塚聖平】中国国家衛生健康委員会は22日、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染者が中国本土で累計7万6288人、死者が2345人に上ったと発表した。いずれも22日午前0時(日本時間同1時)時点。感染者は前日から397人、死者は109人増加した。

 新たに回復して退院した人は2393人で、累計では2万人を超えた。ただ、重症者は1万1千人を依然として上回っている。中国共産党中央政治局は21日に開いた会議で、感染状況について「全国ではいまだに(状況好転の)転換点は来ていない。湖北省と武漢市では予防・抑制の状況が依然として厳しく複雑だ」との認識を示した。

 湖北省は21日深夜に、20日に発表した19日分の新たな感染者数を349人から775人に訂正しており、国家衛生健康委員会は中国本土全体の統計にも反映させたと説明した。政府の感染者に関する定義の変更を受けて、湖北省では感染者数の発表をめぐる混乱が生じている。中国メディアによると、湖北省党委書記の応勇氏は「感染が確認された事例を減らすことは許されない」と述べ、関係幹部の責任を追及する方針を示した。

 一方、ロイター通信によると、各国の専門家で構成する世界保健機関(WHO)の調査団が22日に、感染拡大が特に深刻な中国湖北省武漢市に入る。WHOのテドロス事務局長が明らかにした。

 調査団は、現地における感染状況や治療態勢などについて現地調査を進めるとみられる。調査チームはこれまでに、北京市や、広東、四川両省の現地調査を行っている。



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