クルーズ船下船者の検査ミス 与野党が批判





クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」(奥)が停泊する横浜港から出て行くバス=22日午後2時33分

 与野党の政策責任者は23日午前のNHK番組で、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大への政府対応などについて議論した。集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」を下船した乗客23人に健康観察期間中のウイルス検査を実施していなかったミスについて、与野党からは批判の声が上がった。

 自民党の岸田文雄政調会長はミスについて「政府は重く受けとめて、追加の検査も含めて対応しなければいけない」と苦言を呈した。立憲民主党の逢坂誠二政調会長も「大失態だ。早急に対応しなければならない」と訴えた。

 公明党の石田祝稔(のりとし)政調会長は米疾病対策センター(CDC)を例に感染症対策を専門に扱う新組織の必要性を指摘し、「省庁の縦割りを越えた全国組織が必要ではないか」と指摘した。

 また、政府が東京高検の黒川弘務検事長の定年を半年間延長した異例の閣議決定をめぐり、逢坂氏は「恣意(しい)的人事で民主主義を壊す暴挙だ。政府として『間違っていた』と言わない限り、これから先の議論は厳しい」と強調。国民民主党の泉健太政調会長も「試合の途中に勝手にルールを変えるような話だ。国民は許してはいけない」と批判した。

 岸田氏も、法解釈をめぐる政府の答弁内容が変化しているとして「検察官の信頼というのは何よりも大事だ。信頼を確かなものにするために(政府は)説明しなければいけない」と注文した。



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