山崎裕太 芸能生活35年 一人芝居に挑む

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 38歳にして、はや芸能生活35年を超えた俳優、山崎裕太が、時代劇ドラマに、そして舞台にと多方面で活躍している。35周年の締めくくりに、舞台で一人芝居に挑む。

 「でも今の仕事に対する情熱やモチベーションが35年前にあったわけではない。子役あがりの芸歴は信用していないんですよ」

 苦笑しながら振り返る。3歳でモデルデビュー。小学校低学年からはテレビ番組「あっぱれさんま大先生」で人気となるなど、多くの経験を積んできたのは確かだ。

 要所要所に転機はあったというが、その最たるものが平成13年の舞台「大江戸ロケット」。主演予定の俳優の不祥事で、急遽(きゅうきょ)の代役で主演を務めたが、大絶賛され、第39回ゴールデン・アロー賞の演劇新人賞を受賞した。「カーテンコールで総立ちのスタンディングオベーションを見て、一生懸命やってよかったと思った。それまでひねくれていた部分もあったけど、応援してもらうことがうれしいと思えるようになった」

 テレビドラマでは、21日に第5シリーズが最終回を迎えたNHKのBS時代劇「大岡越前」にも長く出演。時代劇への愛着も深く、14歳の頃から毎年、東映京都撮影所に通っている。「時代劇は絶対残さなくてはならないもの。面白いと思ってもらえる作品づくりをしたい」と力を込める。

 3月5~8日に東京都目黒区の「ウッディシアター中目黒」で行う一人芝居「赤ずきんちゃんのオオカミ」。「ずっと一人芝居をやりたいと思ってきた。主演ドラマも映画もやり、やったことないのは一人芝居かな、と思って。頑張って発信してきたからこそできたこと」と胸を張る。「見に来てくれた人が『心に刺さった』と思ってもらえる舞台に」と気合を込めた。(兼松康)

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