夫婦別姓で２審も棄却　サイボウズ社長ら敗訴

　日本人同士の結婚で夫婦別姓を選択できる規定が戸籍法にないのは憲法違反だとして、ソフトウエア開発会社「サイボウズ」（東京）の青野慶久社長（４８）らが国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は２６日、１審東京地裁に続き「合憲」と判断し、原告側の控訴を棄却した。原告側は上告する方針。

　判決後に東京都内で記者会見した青野氏は「残念だが、選択的夫婦別姓を求める動きは全国的に広がっている。目指すゴールは選択的夫婦別姓の立法だ」と話した。

　判決で小川秀樹裁判長は、夫婦同姓を定めた民法は日本人同士の結婚で適用され、民法に基づく手続きを定めた戸籍法は違憲ではないと指摘。別姓を選択できなかったことによる不都合があったとしても、憲法に反する程度まではいたっていないと判断した。