首相、北の飛翔体発射「国民の生命、財産守る」 与野党が非難





参院予算委員会で立憲民主党・福山哲郎幹事長(右)の質問に答弁を行う安倍晋三首相=2日午前、国会・参院第1委員会室(春名中撮影)

 肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染が世界中に拡大する中、北朝鮮が2日に飛翔(ひしょう)体を発射をしたことについて、安倍晋三首相は同日の参院予算委員会で「国民の生命、財産を守り抜くため、情報の収集、分析、警戒監視に全力を挙げていく」と強調した。日本の排他的経済水域(EEZ)への飛来や、航空機や船舶の被害は「確認されていない」とも述べた。

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は記者会見で「発射直後から米国、韓国と連絡を取り、緊密な連携を確認している」と説明。防衛省関係者は北朝鮮の狙いを「しばらく飛ばしていないので、『俺を忘れるなよ』『新型肺炎騒動の最中でも、われわれは軍事訓練を緩めないぞ』というアピールだろう」と解説した。

 北朝鮮に対する懸念は与野党も共有している。

 自民党は国会内で北朝鮮核実験・ミサイル問題対策本部(本部長・二階俊博幹事長)の会合を開催。二階氏は「新型肺炎対策、来年度予算審議など重要な課題が重なっているが、今こそ安倍内閣の総力を結集し、国民の期待に応えていかなくてはならない」と語った。岸田文雄政調会長は記者会見で、「断じて容認することはできない。万全な態勢を構築していかなければならない」と訴えた。

 共産党の小池晃書記局長も記者会見で、「国連決議に違反する行為であり厳しく批判する。対話の方向で責任ある対応を求めていきたい」と述べた。 



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