令和2年春闘の集中回答を受け、経団連の中西宏明会長は11日、報道陣の取材に対し、「不透明な経済環境の中でも、賃上げのモメンタム(勢い)を維持するということは、全体でも感じられた」と、語った。
特に、新型コロナウイルスの感染拡大によって、経済環境の悪化が想定される中で「今回の交渉や回答は、(コロナに)大きくは振り回されなかった」と評価し、「各企業の労使が自社の実情に応じて協議を重ねた結果が出た」と、分析した。
春闘相場への影響力が大きいトヨタ自動車がベースアップ(ベア)を見送ったことに対しては、「賞与は満額の回答となるなど、従業員のやる気を引き出す回答ではないか」と語り、一定の理解を示した。