河野太郎防衛相は24日午前の記者会見で、北朝鮮が21日に発射した2発の短距離弾道ミサイルに関し、昨年8月10、16両日の発射と同型だとする分析結果を明らかにした。8月10、16両日の弾道ミサイルは、米国の高性能の戦術地対地ミサイル「ATACMS」に外形や発射方式が類似した新型であると防衛省は分析している。
河野氏は防空能力強化に向けた現行のミサイル防衛計画の見直しに言及。「今の計画を見直し、前倒しすべきところ、さらに力を入れるところを見極めていきたい」と述べた。
河野氏によれば、今回の弾道ミサイルの飛距離は約400キロで、高度は100キロ未満。従来型の「スカッド」などに比べて低く、迎撃が難しくなる可能性がある。燃料は固体式だった。固体燃料をあらかじめ装(そう)填(てん)することで、発射直前に液体燃料を注入する時間がかからず、発射を敵に察知されにくい。
北朝鮮による弾道ミサイル発射は今年に入り3回目で、技術の高度化を図っているとみられる。