トランプ氏、「4月中旬」に経済再開 指針緩和へ改めて意欲





24日、FOXテレビに出演したトランプ米大統領=ワシントン(AP)

 【ワシントン=塩原永久】トランプ米大統領は24日の記者会見で、新型コロナウイルスの封じ込め策により制約を受ける経済活動について「キリスト教の復活祭(イースター、4月12日)までに再開させたい」と述べた。トランプ氏は前日も早期の経済再開に意欲を表明。この日は復活祭の期限に触れることで一歩踏み込み、集会の制限などを求めた封じ込め策の行動指針を緩和したい意向を強調した。

 トランプ米政権は月末をめどに、10人以上の集会や外食を控えるよう呼びかけた行動指針の見直しを検討する。トランプ氏は24日、「みんな仕事に戻りたい」と述べた。

 一方、政権の対策チームの感染症専門家は指針の緩和について「(感染者数などの)データ次第」と述べるにとどめ、状況を慎重に見極める姿勢を崩していない。米メディアではチーム内で、感染症の専門家と、景気対策に関与する閣僚との間で対立があるとの見方も指摘されている。

 トランプ氏は米FOXテレビでも「インフルエンザでも毎年、たくさんの死者が出ている。経済活動を停止させれば国が壊れかねない」と述べた。

 トランプ氏は11月の大統領選を控え、新型コロナを受けた景気失速を懸念しているもようだ。ただ、高齢者や既往症のある人は感染にともなう危険性が高いと指摘されており、感染終息のめどが立たない中で指針緩和に踏み切れば「弱者軽視」との批判を浴びかねない。

 米メディアによると、連邦政府と別に独自の対策を進める10州以上が住民の外出制限措置を取っている。



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