中国、財政出動を拡大へ　新型コロナに対応

　【北京＝三塚聖平】中国国営新華社通信によると、中国共産党は２７日に開いた中央政治局会議で、新型コロナウイルスの経済影響に対応するため積極的な財政出動を行う方針を決めた。財政赤字の増大を容認するほか、特別国債を発行する方針も決めた。

　会議では「マクロ経済政策の調節と実施の程度を拡大する」と指摘した。２０１９年予算では国内総生産（ＧＤＰ）比で２・８％だった財政赤字の比率を上げる。２７日の会議では具体的な数値には触れなかった。

　中国は０８年のリーマン・ショック直後に４兆元（当時のレートで５７兆円）の大型景気対策を打ち出した。世界経済の回復にも寄与したが、その後は過剰債務などの構造問題が深刻化する後遺症に悩まされている。そのため、習近平指導部は、どこまで財政出動を行うか難しい判断が求められるとみられる。