西村康稔経済再生担当相は29日、新型コロナウイルス感染症の患者を受け入れている国立国際医療研究センター(東京都新宿区)を訪れ、医療現場や治療薬の研究・開発状況を視察した。西村氏は同センターの國土典宏理事長らと意見交換し「全国で医療現場が疲弊しながらも頑張っている。医療体制を維持していけるように、全面的に支援していきたい」と述べた。
視察後、西村氏は記者団に、重症者への治療で重要となる人工呼吸器を3600台確保したと説明した上で「増産に向けた支援をしていく」と述べた。
西村氏は治療薬に関し、エボラ出血熱の治療薬で新型コロナウイルスにも効果が期待されている「レムデシビル」について、日米の共同治験が始まっていることや、回復した人の血漿(けっしょう)を用いた治療法、「レムデシビル」と同等の効果を持つ化合物が特定されていることなどの例を紹介した。
そのうえで「研究を進めていることに敬意を表する。国としても治療薬の研究開発を最優先に、支援を一気に加速していきたい」と語った。