【北京=三塚聖平】中国国家統計局が16日発表した3月の新築住宅価格指数は、主要70都市のうち38都市で前月と比べて上昇した。新型コロナウイルス蔓(まん)延(えん)の影響が直撃した2月から17都市増え、3カ月ぶりに増加に転じた。経済活動の再開が進んだことで、不動産需要に改善の兆しが出ているとみられる。
上昇は上海市や河北省唐山市などで、首都・北京市や新型コロナの震源地となった湖北省武漢市などは横ばい。国家統計局は「生産や生活の回復が加速し、感染症により停滞していた住宅需要に徐々に勢いが出ている」と分析している。
1月下旬から2月にかけて、新型コロナ対策のため多くの都市で不動産販売店や開発業者が休業を余儀なくされ、不動産売買が大幅に減っていた。3月に入って企業活動の再開が進むが、需要は完全には回復していないとみられる。