池袋暴走1年、事故多発の「現実変えたい」 遺族男性が動画で心境





妻子を失った東京・池袋の暴走事故から1年になるのを前に、公開した動画で今の思いを語る犠牲者遺族の松永拓也さん(ユーチューブから)

 東京・池袋で高齢ドライバーの乗用車が暴走した事故から19日で1年になるのを前に、妻の松永真菜(まな)さん=当時(31)=と長女の莉子(りこ)ちゃん=同(3)=を失った会社員の男性(33)が16日、公開した動画で「交通事故は年間約38万件発生する。みなさまにこの現実を知っていただき、一緒にこの現実を変えたい」と語った。

 当初は記者会見を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、動画を通じて思いを述べた。動画では、松永拓也という実名を初めて明かした。

 この1年、節目ごとに会見を開いてきた拓也さん。事故から3カ月となる昨年7月には「涙が止まらないときもあるが、やっと痛みを抱えて生きようと考えられるようになった」と述べた。自動車運転処罰法違反の罪で旧通産省工業技術院元院長、飯塚幸三被告(88)が在宅起訴された今年2月には「真実を明らかにして2人の無念を晴らしたい」として、被害者参加制度を利用して刑事裁判に参加する意向を示した。

 事故は昨年4月19日に発生。飯塚被告の車が赤信号を無視して暴走して歩行者を次々とはね、真菜さんと莉子ちゃんが死亡。飯塚被告と同乗の妻を含む男女10人が負傷した。



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