【ワシントン=黒瀬悦成】米第7艦隊は24日、米海軍のミサイル駆逐艦バリーが現地時間の23日から24日にかけて台湾と中国を隔てる台湾海峡を通過したことを明らかにした。
同艦は今月10~11日にも台湾海峡を通過した。米艦船が同海峡を通過するのは今月2回目となる。
第7艦隊のジュンコ報道官は、同艦の航行に際しては「国際法規に従った」とし、「艦の台湾海峡通過は、自由で開かれたインド太平洋に対する米国の関与を示すものだ」と指摘。その上で「米海軍は、国際法で許されたあらゆる場所で飛行し、航行し、作戦行動を行う」と強調した。
中国は今年に入り、台湾海峡の周辺で戦闘機や爆撃機などによる軍事演習を頻繁に実施している。
台湾は23日、中国海軍の空母艦隊が台湾とフィリピンの間のバシー海峡を通過したと発表した。
台湾当局によると、同艦隊は今月上旬も「南シナ海での定期演習に向かう」と称して台湾の東を南下したという。
ロイター通信によると、バリーが10~11日に台湾海峡を通過した当時も、中国軍の戦闘機が台湾に近い海域で演習を実施していた。