「ポンペオ米国務長官のような不良政治家が大きな不幸をもたらしている」。中国国営中央テレビが連日、ポンペオ氏の新型コロナウイルスに絡む言動を非難している。「冷血」などと名指しで攻撃し続けており、新型コロナを巡る米中対立の深刻化が鮮明になっている。
「みだりに単独主義を進める横暴な面構えをあらわにした」。4月30日夜のニュースでは、ポンペオ氏が感染拡大に関する世界保健機関(WHO)の責任に言及したことを取り上げ「政治的な脅迫」と強く非難した。
27日にも、中国が感染情報の公開を遅らせたなどと訴えるポンペオ氏を「政治ウイルスをまき散らしている」と批判し「感染症の予防や抑え込みには透明人間のように何一つ役に立たない」とののしった。
中国の習近平指導部は、対中批判の急先鋒であるポンペオ氏を集中攻撃することで、中国に対する責任追及の動きが米国や国際社会で広がらないよう、けん制する狙いがあるとみられる。(共同)