「トクリュウに情報漏洩」発覚の端緒は「不倫」だった 関係先からは現金「900万円」が…反社とズブズブ「警視庁警部補」の闇の顔


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マルボウの裏切り

 神保容疑者は所轄時代も含めて組織犯罪捜査の経験が長く、2020年から暴対課に所属。遅くとも2023年ごろからはナチュラルの捜査に当たっていた。

 ナチュラルは匿名・流動型犯罪グループ(匿流)とされ、警察内部では要注意組織としてマークされていた。新宿・歌舞伎町を中心に全国の繁華街で女性をあっせん。2022年にはあっせん先の店からおよそ45億円もの報酬を得ていたとされる。しかも暴力団にみかじめ料を払うなど、資金が渡っていた疑いまで浮上し、まさに全国の警察が血眼になって壊滅を目指す「反社中の反社」だ。

 その捜査に冷や水を浴びせたのが神保容疑者だった。「恥の上塗りとはまさにこのことですよ」と語るのは容疑者を知るある捜査関係者だ。いったいどういうことか。関係者の説明を基に経緯を追ってみよう。

「空振り」から始まった不信感

「情報が抜けている……」

 ナチュラルの「組織力」については、警察内部でもすでに警戒されていた。

 警察の存在を「ウイルス」と呼び、独自に開発した内部連絡用アプリで私服警察官の顔写真を共有する。歌舞伎町に限らず、全国各地でスカウト行為をし、所属するメンバーは1500人とも2000人とも言われている。

 メンバーには取り調べを想定した研修が施され、いざという時には、グループに迷惑がかからないよう「フリーのスカウト」を名乗るよう厳命されるほどの手の込みようだ。

 その上で、満を持しての一斉逮捕の「空振り」に、警察上層部が内部調査を本格化させたのは当然の成り行きだった。



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