安倍晋三首相は1日、政府の専門家会議の提言を踏まえ、緊急事態宣言を延長する考えを表明した。現在の状況について「医療現場は依然厳しい状況にある」とも述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。首相発言の全文は以下の通り。
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先ほど(政府の)専門家会議の結果について報告を受けました。緊急事態宣言の下、国民の皆さまの多大なご協力により、わが国においては諸外国のような爆発的な感染拡大を逃れており、一定の成果が現れ始めているというのが専門家の皆さまの評価であります。
一方、累積の感染者は1万人を大きく上回り、医療現場は依然厳しい状況にあることから、当面、引き続き国民の皆さまのご協力が必要であるというのが専門家の皆さまの見解でありました。
この専門家会議の報告をいただき、先ほど西村(康稔)大臣(経済再生担当相)に対しまして、現在の緊急事態宣言の枠組みをおおむね1カ月程度延長することを軸に、専門家の皆さまのご意見を伺いながら、地域の感染状況に対応した対策を速やかに調整するよう指示をいたしました。
最終的には各地域の感染状況、また最新のデータを専門家の皆さまに十分にご検討をいただいた上で、ご意見をうかがい、5月の4日に決定したいと考えております。
これまでも国民の皆さまには、本当に大変なご協力をいただき感謝をしているところでありますが、更なるご協力をいただく以上、私から皆さまに直接記者会見を開いてご説明したいと考えております。