三井物産の安永竜夫社長は1日のテレビ会議による決算説明会で、令和3年3月期連結決算の予想について、新型コロナウイルス感染拡大による業績への影響が最終損益を2千億円程度押し下げるとの見通しを明らかにした。資源価格の下落や自動車販売などの低迷が今年度前半は続き、その後は回復するものの、ペースは「緩やかになる」と懸念しており、全社的に各事業での投融資計画を全面的に見直す考えを示した。
同社の2年3月期の最終利益は前期比5・5%減の3915億円。新型コロナの影響による業績押し下げの程度は明確にしてはいないが、エネルギー関連で約500億円の減損損失を計上したもようだ。
3年3月期は最終利益が同54%減の1800億円になると予想。2千億円と予想する新型コロナによるマイナス影響の内訳では、資源・エネルギー関連で1千億円、自動車などモビリティーとヘルスケアで700億円を見込んでいる。