【主張】コロナ治療薬 アビガンも月内承認図れ

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 今の難局を乗り切るには治療薬やワクチンが不可欠である。各国の研究グループや製薬会社は新型コロナウイルスによる感染症を克服するため、治療薬やワクチンを用意しようと努めている。

 その先陣を切って米国発の治療薬「レムデシビル」が日本でも認可されたことを歓迎したい。

 エボラ出血熱用に開発された既存薬の転用で、ウイルス増殖の抑制が期待される。米食品医薬品局(FDA)が「緊急認可」し、それを受けて日本は医薬品の特例承認制度により認可した。

 開発した米製薬会社は増産に乗り出すと共に世界へ14万人分を無償提供する。日本に在庫はなく当面は限られた供給になる。政府は最も必要な重症患者の治療に生かせるよう手配してもらいたい。

 治療薬の候補は他にもある。日本の製薬会社が開発した抗インフルエンザ薬「アビガン」、ノーベル賞を受賞した大村智北里大特別栄誉教授が開発に貢献した抗寄生虫薬「イベルメクチン」、ぜんそくの治療薬「オルベスコ」などだ。医療の選択肢を拡大することは重要だ。

 米国の速度をみならうべきだ。安倍晋三首相がアビガンについて、5月中に新型ウイルスによる感染症治療薬としての薬事承認を目指していると表明した。臨床試験を迅速に進めてほしい。

 アビガンは軽症のうちに用いるとより効果が期待されるとの見方がある。重症化を防げるなら医療態勢の崩壊防止にもつながる。日本は増産に踏み切り、希望する国へは無償供与する方針だ。世界に貢献できるかもしれない。

 同時に、薬にはさまざまな副作用がある。効果と安全性に一定の留保がつくことは肝に銘じておくべきだ。使用に当たっては患者側への説明に努めてほしい。

 新型コロナウイルスによる感染症をターゲットとする治療薬とワクチンの新規開発に全力を挙げるべきは言うまでもない。安倍首相は8日、トランプ米大統領と電話会談し治療薬・ワクチン開発での連携を確認した。

 欧州や日本など約40カ国・機関による国際テレビ会議が4日に開かれ、ワクチンや治療薬の開発などへ約8500億円の拠出表明があった。だが、米国は会議に参加しなかった。開発の最先端を走る米国との協調実現へ日本は汗をかくべきだ。

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