大阪府は15日、新型コロナウイルス感染の有無を調べる「抗体検査」を来月中に府民約3千人を対象に実施すると発表した。全国1万人規模を対象にした厚生労働省の調査の一環。
受検者は府が運営するスマートフォン向け健康アプリ「アスマイル」に登録している希望者から抽選で選ぶ。登録住所に基づき、大阪市で千人、他の市町村で2千人程度を選ぶ予定。検査は無料で受けられ、結果も通知される。
吉村洋文知事は「市中で感染が広がっていないということであれば、(感染拡大の)第2波、第3波に強く備える必要が出てくる。検査は今後の医療態勢の備えとして重要だ」と述べた。
抗体検査では、感染した後に免疫が備わっているかどうかが分かる。短時間で結果が出る一方、体内で抗体ができるまで時間がかかるため感染を診断するのには適さず、地域での感染の広がりを調べる使い方を想定している。