24日に投開票が行われる鹿沼市長選はいずれも無所属で、新人の元国会議員秘書、石下(いしげ)友彦氏(47)=自民、公明推薦=と、4選を目指す現職の佐藤信氏(73)の2氏が立候補している。候補者の横顔を紹介する。
「災害復旧も、新型コロナウイルスへの対応も、市役所新庁舎の建設も始まったばかり。自分の手で仕上げたい」と、4期目に挑戦する理由を語る。市の置かれた厳しい現状を直視した上で、「人口減少の中でも豊かで幸せな街を造る」と意欲を燃やしている。
3期12年で力を注いできたのが、財政の健全化だ。基金の残高を就任当時の約2倍まで伸ばしたほか、市債の残高も大幅に減らした。「災害復旧や新型コロナウイルスのために基金を使えるのも、健全な財政運営をしてきたからこそ」と自負する。
さらに、「いちご市」宣言による市のPR、新国立競技場への鹿沼産木材の提供など、財政面以外の取り組みについても「市の将来に向けての基盤づくりができた」と語る。
掲げる公約は「持続可能」であることが基本だ。「投資に回せる金額には限度がある。目先の無料化政策などに惑わされず、冷静に判断してほしい」と呼びかけ、未来へツケを残さないことが重要と訴える。災害復旧や新型コロナウイルス対策を最優先としつつ、産業団地の整備などを着実に進める方針だ。
ウオーキングやランニングが趣味で、鹿沼さつきマラソンにもほぼ毎年欠かさず参加している。座右の銘は「一所懸命」。妻と娘の3人暮らし。