安倍晋三首相は25日夜の政府対策本部会合で、新型コロナウイルス特別措置法に基づき北海道、埼玉、千葉、東京、神奈川の5都道県で継続している緊急事態宣言を解除する。政府は午前、有識者から意見を聞く諮問委員会を開き、解除を諮問した。新規感染が抑えられていることなどから、宣言期限の31日を前に判断する。7都府県を皮切りに、全国に発令した宣言は約7週間ぶりに全面解除となる。
西村康稔経済再生担当相は諮問委で、宣言解除後は「おおむね3週間ごとに地域の感染状況について評価を行い、外出自粛やイベント開催制限を段階的に緩和する」と述べた。都道府県をまたぐ移動については、5月末まで自粛を呼び掛ける考えを示した。解除方針に関しては諮問委で了承を得て、西村経済再生担当相が午後、国会で事前報告する。
新規の感染状況は5都道県でばらつきがあるが「減少傾向に変わりはない」(西村氏)。このほか、病床数や検査体制の状況も踏まえ総合的な判断で解除する。