フジテレビはこのほど、映像情報メディア学会による2019年度(第47回)技術振興賞の進歩開発賞(現場運用部門)とコンテンツ技術賞の2部門を同時受賞した。
3年連続の受賞となった進歩開発賞は「クラウドを活用した“総合コンテンツ管理システム”の構築」が評価された。
同局放送部の井村紀彦・総合コンテンツ管理システムプロジェクトメンバー代表は「番組コンテンツの効率的な利活用が求められており、それを実現したシステムとなる。これまで培ってきたファイルベースワークフローにクラウド技術を組み合わせて、さらに磨きをかけた。名誉ある賞を受賞できたことを光栄に思う。さらなる新しい技術を研究し、貢献できるよう努めてまいります」とコメント。
2年連続のコンテンツ技術賞は「放送と連携した気軽に楽しめるマルチアングル映像コンテンツ~CMAF-ULLによる超低遅延配信技術の実用化~」。
実際に、昨年の「FIVBワールドカップバレー」などで提供しており、大規模な実用化はシステム構築に用いたAWS(アマゾンウェブ サービス)のマネージドサービスにおける世界初の事例でもあった。
同局技術開発部の伊藤正史氏は「多くのご協力や視聴者の声が原動力となり、従来のライブ配信に“放送連携”という新たな活路を加えるCMAF-ULL技術を実用化することができた。海外からも注目をいただいており、新型コロナウイルスにより社会が大きく変わるなか、動画配信などの専門技術で社会のお役に立てるよう今後の研究開発に邁進してまいります」と語った。
(産経デジタル)