米軍地位協定破棄を保留 比、同盟決裂を回避





ドゥテルテ大統領=3月12日(大統領府提供・AP)

 フィリピンのロクシン外相は2日、2月に米側に対して一方的に通告していた「訪問軍地位協定」の破棄を保留したと明らかにした。既に米側に伝達したという。同協定はフィリピン国内での米兵の法的地位を定めており、ひとまず破棄による両国の同盟関係決裂は回避された。

 同盟弱体化で軍事協力が後退すれば、中国が進出する南シナ海情勢を含め東南アジアの安全保障に影響を与えかねない。破棄の撤回に至るかどうかや、不平等との指摘がある内容の見直しに踏み出すかどうかが今後の焦点となるが、破棄通告による不信感で当面はぎくしゃくした関係が続きそうだ。

 ロクシン氏は自身のツイッターに、保留はドゥテルテ大統領が指示したと書き込んだ。1日付のフィリピン外務省名の文書も掲載。在フィリピン米大使館宛てに「地域の政治やその他の変化を踏まえ、訪問軍地位協定の破棄を保留する」と記されている。保留の期間は半年としている。(共同)



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