トランプ氏、ロシアのG7サミット参加は「常識として当然」



トランプ米大統領=6月1日、ホワイトハウス(AP)

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は3日、米国で9月以降に開催予定の先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)にロシアのプーチン大統領を招待する意向を示したことに関し、招待するのは「常識の問題だ」と述べ、自身の判断は正当であると主張した。FOXニュースのラジオ番組で語った。

 トランプ氏は「G7サミットでは討議の半分をロシアに費やしているのにプーチン氏はその場にいない」とし、プーチン氏が他の首脳と一緒に議論に参加すべきだとの考えを示した。

 ロシアは2014年、ウクライナ南部のクリミア半島の併合を宣言して国際社会の非難を浴び、G8の枠組みから排除された。

 これに関しトランプ氏は「プーチン氏が過去に何をしたかは問題でない」と語り、意に介さない立場を明らかにした。

 プーチン氏を招待する理由としては、新型コロナウイルス危機で壊滅的打撃を受けた石油産業の救済にロシアが貢献したことや、来年2月に期限切れとなる米露の新戦略兵器削減条約(新START)に代わる新たな条約の締結交渉が進めやすくなると説明した。

 トランプ氏は今年のG7サミットの主催国の首脳であるため、自身の一存で誰をサミットに招待するかを決めることができる。

 しかし、カナダのトルドー首相は「ロシアは国際的な規則や規範を軽視し続けている。今後もG7から排除すべきだ」と強調。ジョンソン英首相の報道官も「ロシアの再加入を目指す全ての計画を拒否する」と言明するなど、他の先進諸国は強い難色を示している。



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