【ビジネス解読】米中摩擦が再燃 コロナ禍が招く半導体供給網の変化

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ファーウェイ本社(ロイター)

ファーウェイ本社(ロイター)

 ハイテク製品の性能を左右する中核部品、半導体の世界売上高で中国企業が初めてトップ10入りしたことが分かった。通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)傘下の海思半導体(ハイシリコン)だ。5月半ばにトランプ米政権が打ち出したファーウェイへの禁輸措置強化は、中国の“紅い半導体”の脅威の封じ込めへ産業競争政策を新たな段階にステップアップしたもので、日本の関連産業も対応を迫られそうだ。

 米調査会社の「IC Insights」がまとめた今年1~3月期の半導体の世界売上高ランキングによると、首位の米インテルや2位の韓国サムスン電子などトップ5の顔ぶれは不動だったが、中国ハイシリコンが前年同期比54%増の高成長で15位から10位に急上昇した。安全保障上の懸念からトランプ政権が昨年、半導体やソフトウエアなどのファーウェイへの輸出を禁じたことで、ハイシリコンによる代替品供給が増えたためとみられる。

 ハイシリコンは、スマートフォン向けプロセッサー(演算装置)や通信用半導体を開発している専門企業。人工知能(AI)機能をプロセッサーに統合するなど高度な設計能力が注目されていたが、トランプ政権のこれまでのファーウェイ対策は皮肉にも、習近平政権が推進する半導体の国産化を加速させた形だ。

 そこで米政府が今回踏み込んだのが、中国の急速な国産化を阻む戦略だ。米商務省が5月15日に公表した新たなファーウェイへの輸出禁止措置は、対象に「米国製の製造装置を使っている場合」を盛り込んだことがポイントだ。

 実はハイシリコンは、自社で製造しない「ファブレス(工場を持たない」と呼ばれる形態の企業で、開発品の製造は外部の半導体生産受託会社が担っている。主な取引先は、半導体生産受託で世界最大の台湾積体電路製造(TSMC)。そして中国の生産受託会社の中芯国際集成電路製造(SMIC)とみられる。

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