ワタミが和牛焼き肉食べ放題店　家族に照準

　外食大手のワタミは１１日、鹿児島市の食肉会社と協力し、和牛の焼き肉が食べ放題になる新業態店「上村牧場」を展開すると発表した。和牛の消費拡大が狙いで、５年後には国内で２００店、海外では１００店の展開を目指す。新型コロナウイルス感染防止に伴い主力の居酒屋が苦戦する中、家族層が訪れやすい店舗を増やす狙いもある。

　メニューは比較的高級とされるＡ４ランクの黒毛和牛「薩摩牛」を含む食べ放題で大人１人３９８０円（税別）。食肉会社カミチクホールディングス（鹿児島市）と合弁会社を設立して展開する。

　東京都内で開いた説明会でワタミの渡辺美樹会長は「居酒屋をやめるわけではないが、今後はファミリー対応の店に力を入れたい」と話した。コロナ収束後も在宅勤務の拡大などが想定され、居酒屋の客足回復の見通しは難しいとしており、記念日といった家族のイベントでの利用に期待を寄せる。